樺沢紫苑の「感情リセット術」を読んで。携帯できる一冊

前書き

樺沢紫苑氏が書かれた、「人生うまくいく人の感情リセット術」を読んだ。

樺沢先生(精神科医なのでこう呼ばせていただこうと思う)は、別の本でもYouTube(精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル[https://www.youtube.com/user/webshinmaster])でもおっしゃられているが、読書後に何もしないと4週間後には本の内容を忘れてしまう、とのこと。

読書の内容を長期記憶にするためには、アウトプットが必要とおっしゃられている。

このアウトプットというものが僕自身とても楽しくなったし、ブログも始めることができたので、本記事で印象に残ったことを書いてみようと思う。

解決策を知ること自体に意味がある

ビジネス書で読んだことを実際に実践できる人は、10%にも満たないと言われている、と書かれていた。しかし、ビジネス書を読むこと自体は意味が無いものではない、とも書かれていた。

僕自身、ビジネス書を読んだ後には必ずアウトプットをするようにしているが、実際に生活で実践できているか?と問われれたら、「はい」とは即座に答えられない。正直なところ、実践できていないことの方が多い。

なので、「実践できている人は10%にも満たない」という言葉を読んだとき、ドキッとした。

でも、解決策を知っているだけでストレスは緩和される、という言葉が続いており、安心したと同時にモチベーションが上がった。

確かに、何も知らない状態だと視野が狭くなってしまうと思う。僕も若い頃いろいろ悩んだが、その時を思い返してみると、「なぜこんなことで悩んでいたんだろう」と感じるのが多々ある。

今の自分と過去の自分で違うところ。それは知識だと思った。

日本人はやたらと「ヒューマンスキルだヒューマンスキルだ」と人間の外見ばかりを重視しがちだと思うが、知識を増やすことで落ち着きのある生活を送ることができるようになった、というのが僕自身の経験談だ。




解決できるものか解決できないものかを判断する

問題に直面したときに、解決できるものか解決できないものか判断する。解決できないものである場合は、考えない

僕自身のことを書かせてもらえば、この言葉こそ一番実践できていないことだ。

仕事が終わって家に帰ってきても、仕事のことが頭から離れず考えてしまう。それが、仕事の内容(エンジニアとしての仕事のことなど)であればそんなに気にすることはないが(家で考えることで解決策を思いつくこともある)、人間関係の問題などであったらただの時間の無駄だ。家で考えても何にも解決しないから。

意識はできているのだけれど、なかなかできない。あらためて考えさせられた。

どうしも頭から離れない。人間関係のことだと、特に頭からなかなか離れない。人間関係の悩みが大半だと言うが、まさにそうだと思う。

僕は客先常駐エンジニアをやっているが、今の現場で人間関係のトラブルとかは無い。しかし、何かと考えてしまう。「誰誰さんは~」や、「あの人とは~」など。この記事を書きながら、つくづく無駄な時間が頭の中に流れているな、と思う。

家に帰ったら仕事のことは考えない、ということは本当に大事だと思う。別の言葉で表現すれば、公私を分ける、ということだろう。

敵意は最大の敵

この本を読んで最大の気づきは、敵意は最大の敵、ということだ。

返報性の法則について書かれていた。相手に好意を持って接すれば相手もそれを返してくれる。しかし、相手に敵意を持ってしまっていたら、相手もそれを感じ取り敵意を持って接してくる。

相手への敵意を言葉に出さなくても相手には伝わる、と書かれていた。

やはり、まず気持ちの持ちようが大切なんだと思った。相手が何を考えているかは、相手に聞いてみないとわからないが、何かと相手の気持ちや考えを想像してしまいがちだ。そしてその想像は、高い確率で外れている。前章の「解決できるものか解決できないものかを判断する」と関連することだ。

ジタバタせず余計な想像や考えはめぐらせない、というのがベストなのだろう。そして流れに身を任せるということも、大切なことだと思った。

後書き

樺沢先生の本は3冊読ませていただいた。いろいろな人の本を読むようにしているが、樺沢先生の本が今のところトップだ。

樺沢先生の本には、精神科医ということもあって脳内物質の名前が出てきりする。小難しい話ではなく、ひとつの根拠として書かれている。

それから、樺沢先生の人生の中で大変だった経験も踏まえて書かれているからなのか、読んでいてすっと頭に入ってくる。月並みな言葉ではあるが、読みやすい本であった。

それから本書は文庫本となっているので携帯することが容易だ。電車の中でもすぐに取り出せて読むことができた。スキマ時間に読んでみてはいかがだろうか。