ストレスフリー超大全から学ぶ、職場への考え方としなやかさ

前書き

なんだかんだ、樺沢紫苑さんの本は一番読んでいる。

今までに読んだ樺沢さんの本は、「神・時間術」、「アウトプット大全」、「インプット大全」、「人生うまくいく人の感情リセット術」。

本記事で取り上げる「ストレスフリー超大全」が5冊目になる。

樺沢紫苑さんには多大な影響を受けた。

4年ほど前にYouTubeで彼のことを知り、今でも樺沢さんの動画は見ている。

YouTubeも毎日更新しているし、日本一アウトプットをしている人といっても過言でないと思う。

僕は今年で40歳になるが、20代や30代の頃は悩みが多かった。

悩みを解決するためにいろいろ調べていくなかで、心理学にいきついた。

ビジネス書を読むようになったのも、悩みの解決のためだった。

心理学という言葉がタイトルになかったとしても、ビジネス書を読んでいると、書かれていることのバックグラウンドには心理学があったりする。

樺沢さんのビジネス書を多く読む理由はここにある。

精神科医でもある樺沢さんが書く本は、心理学や医学の根拠が多く書かれている。

だから説得力があるのだ。

本書「ストレスフリー超大全」の冒頭で、ストレスに対する大切な考え方が示されていた。

適度なストレスは、脳の働きを活性化し、集中力を研ぎ澄まし、記憶力を高めます。

ストレスフリー超大全

ストレスは必要なものであるということ。

そして、どういう状態が”適度”であるか、その指標として、下の言葉が書かれていた。

①「寝ているときにストレスがない状態になっている」ということ。

②「次の日にストレスが疲れが持ち越されていない」ということ。

ストレスフリー超大全

このように、ストレスに対する指標は聞いたことがなかったため、なるほどなと思った。

自分を客観的にみて、ストレスが多い状態なのかどうかを判断することができる。

「嫌われているのではないか?」の対処法

「自分は嫌われているのではないか?」と考える人は少なくないと思う。

自分もよくこのように考えてしまうものだ。

このネガティブな考え方に対する思考法として、ベストセラーである「嫌われる勇気」の言葉が引用されていた。

10人の人がいるとしたら、そのうちの1人はどんなことがあってもあなたを批判する。あなたを嫌ってくるし、こちらもその人のことを好きになれない。そして10人のうちの2人は、互いに全てを受け入れ合える親友になれる。残りの7人は、どちらでもない人々だ。

嫌われる勇気

そしてこの言葉を樺沢さんの言葉として、以下のようにまとめられていた。

「嫌い1、好意2、中立7」。これを「好意の1対2対7の法則」と呼びましょう。この「サイレントマジョリティ(物言わぬ多数派)」は、積極的な意見は出しませんが、自分をフォローしている人たちです。だから明らかに好意です。「中立」は「プチ好意派」と考えてよいのです。

ストレスフリー超大全

「あの人は自分とあまり話してくれない。嫌われているのではないか」と考えてしまうこともあると思う。

でも、明らかな敵意を感じなければ、その人は味方と考えていいのではないか、ということだ。

すべての人と仲良くすることは不可能です。

樺沢紫苑の樺チャンネル

樺沢さんがYouTubeでよく言っている言葉だ。

この言葉に通じるところもあると思う。

「接点が無い」とか「あまり話してくれない」といっただけで、「自分は嫌われている」と考えるのは、あまりに早計だということだ。

また、相手の気持ちはなかなかわからないものである。常に本音で話してくれるわけでもない。

他人の感情は、自分ではコントロールできない、相手が自分を「嫌っている」かどうかを心配しても意味がないということを、しっかりと理解しましょう。

ストレスフリー超大全

相手がどう考えているか知りたいのは山々だが、それは時間の無駄であり、自分のこれからの行動だけが変えられる唯一のものである。

人間関係のいい職場は存在しない

会社員として働く自分としては、会社の人間関係は気になるところ。

会社の人間関係に疲れることも少なくなく、悩みの種のひとつである。

そんな中、「ストレスフリー超大全」を読んでいると、興味深い言葉が書かれていた。

「うちの会社は人間関係がよくない」という話をよく聞きます。

(省略)

なぜでしょう。それは、「すべての職場は人間関係がよくない」からです。私は、今まで10ヶ所以上の病院で勤務してきましたが、「人間関係がとてもよかった」という病院は、1ヶ所もありませんでした。どんな組織でも、数十人から数百人のバラバラな性格の人が集まっているので、全員が仲良しというのは、ほぼありえない話です。

ストレスフリー超大全

そもそも、「職場の人間関係は悪いものだ」との前提があれば、職場で働くことのストレスも減るのではないか。そんなことを考えた。

少しネガティブな考え方でもあるような気がするが、的を射ていると思う。

僕もSES(客先に常駐して働くエンジニア)として10年以上、さまざまな現場で働いてきたが、人間関係のよい現場なんてひとつもなかった。

そもそもSESとして働くことがよくなかったというのもあるが、SESをやめて自社のお客様と直でやり取りする会社に転職したあとでも、人間関係はそんなによくない(今までよりははるかにいいが)と思っている。

本書を呼んでいただければわかるが、働くうえでの人間関係と、プライベートの人間関係を考えたとき、大切なの明らかに後者だ。

家族や恋人との人間関係の方に大きなエネルギーを注ぐべきだ。

仕事の人間関係を良くすることに越したことはないが、仕事(業務)が進んでいればいいだけのことではないか。

「職場の人と仲良くなろう」という意識を捨てましょう。「仲良くなる」や「好かれる・嫌われる」ではなく、報告・連絡・相談など仕事に必要なコミュニケーションをすることのほうが、100倍、1000倍重要です。

ストレスフリー超大全

生きる意味

最後のセクションは、深い言葉で終わりたいと思う。

「生きる意味」、みなさんは考えたことはあるだろうか。

誰しもあると思う。僕も若い頃は考えていたように思う。

でも、答えは見つからなかったのでは無いだろうか。

自分が「生きている」という現実が先にあり、「生きる意味」「生きる理由」「生きる目的」は後から考えるもの。すべての後づけです。

ストレスフリー超大全

40歳になった自分としては、この言葉の意味がよくわかる。

「なんで生きているか」なんて考えても答えが見つかるわけではなく、生きた結果「自分の生きる意味はこういうことだったんじゃないかな」と思うくらいのものではないか。

樺沢さんもYouTubeでよく言っている言葉であるが、「今を生きる」ということが大切ではないか。

でも、「どのように生きればいいかわからない」という人には、樺沢さんに下記の言葉を贈りたい。

「生きる意味」と「ビジョン」の最大の違いは、「生きる意味」は見つけるものですが、「ビジョン」は自分で決められるところです。「生きる意味」は何年、何十年かかってもみつからないかもしれませんが、「ビジョン」は自分で決めるだけです。今すぐにでも決めることができます。

ストレスフリー超大全

「自分はこういう人生を送りたい」っていうことを決めるだけ。

「自分は人生でこういうことをやりたい」と決めるだけ。

樺沢さんの言う通り、今すぐにでもできるはず。

でも若い頃は、「どうすればいいかわからない」となってしまうこともあるかもしれない。

そんなときは、僕の経験で言えば、「とりあえず気になったことはやってみる」ということだ。

今ではそれなりのシステムエンジニアとしてやっているが、若い頃はなんにもできないエンジニアであった。

テクノロジーの世界は広すぎるため、何から手を付けていいかわからない。。

プログラミング、データベース、サーバー、ネットワーク。。。

プログラミング言語なんて無数にあるし、データベースだってOrackeだけじゃなく、MySQLやPostgreSQLやDynamoDB(AWSのNoSQL型データベース)なんてのもある。

サーバーだってWindowsだけじゃなくLinux(世界シェア的にはこちらが上)もあるし、ネットワークにも幅広い知識が求められる。

どれから手を付けていいかなんて、答えはない。

とりあえず面白そうだと感じたものから始めればいいのだ。

僕はJavaというプログラミング言語を最初に学んだが、当時の自分にはつまらなく感じ、インフラ側の方にシフトチェンジした。

これが正解だった。

LinuxというOSを触るのが面白かったし、ネットワークも面白かった。

今では自宅にCentOS(Linuxの一種)でSambaで共有フォルダを作り、CiscoのL2スイッチ、L3スイッチ、ルーターも所有しており、自宅でネットワークを構築している。

こういうふうにとりあえずチャレンジしていけば、「ビジョン」は見えてくるんじゃないかと思ってる。

僕は今では技術ブログをやって小さいながらも情報発信をしているし、それが世の中の人の役にたてば嬉しいと思っている。

情報発信を続けること。そしてそのためには自己研鑽が必要であること。死ぬまで自己成長しようとすることを止めないこと、というのが僕のビジョンなんじゃないかと思う。

曖昧でもいいから、ビジョンは決めておくと何かと人生に迷いにくい。これは僕の持論だ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。