書くこと
「志高く 孫正義正伝」を読んだあとのアウトプット。
率直な感想
マジでスゴイ本。絶対読むべき。
孫正義さんという実在した人物の伝記でありながら、小説さながらの物語。
「こんなものすごい行動をし続けてきた人だったんだ」とただただ驚きと感動に包まれます。
孫正義とソフトバンクグループの歴史がわかる
ソフトバンクグループはどのようなことをやっている会社なのかわからない、という人は今でも多いのではないか。僕もそうだった。
本書を読んだ後でも一言で表現することはできない。
でもこの本を読めば、ソフトバンクグループの歴史がわかる。そしてその中心にいた孫正義という人物がどのような人であるのかわかる。
人生50か年計画
大学3年生の孫は、常人には想像もつかない理念を持っていた。
「人生50か年計画」のライププランである。
どんなことがあっても、20代で自分の事業を興す。名乗りを上げる。
これだけならありがちな青年の野望といえるだろう。だが、次の理念には驚かされる。
30代で、最低、1000億円の軍資金を貯める。誇大妄想というべきか。しかもそれだけで終わらない。
40代、ここぞという一発勝負にでるーー大きな事業に打って出る。
50代、大事業を成功させ、60代で次の経営者にバトンタッチする。
これが、19歳の若者が思い描いたライフプランである。まさしく破天荒、並み外れた青春の構図である。
志高く 孫正義正伝
人生のライフプランなんて立てたことないな〜。しかもプライベートではなくビジネス。
資金を得て成功してバトンタッチ。。。19歳でここまで考えられるのはホント常人ではないと思う。(僕は40代になって積立NISAを始めたくらいだ)
今孫正義氏は60代。「次の経営者」は見つかっているのだろうか。。。
どんなことやってきたのか
コンピュータ卸売事業。インベーダーゲームを輸入していた。
出版事業。既存のコンピュータ雑誌に広告掲載を断られたので自ら事業を始めた。
ブロードバンド事業。Yahoo! BB。当時はNTTが、名義がYahoo! BBというだけでダークファイバー(使ってない回線)を出し惜しみしたそう。
携帯電話。ボーダフォン買収。この話にはスティーブ・ジョブズの名前も出てきた。
孫は自ら思い描いた、モバイル機能を加えたiPodのスケッチをジョブズに渡した。
ジョブズは言った。
「マサ、それはいらないよ。自分のがあるから」
「まずいスケッチのことなんかどうでもいいけど、あなたの製品ができあがったら、日本向けのもの(権利)は私にください」
するとジョブズは孫に応じた。
「マサ、キミはクレージーだ。開発のことはまだ誰にもしゃべってないんだぞ。だけど、最初に会いにきてくれたきみにあげよう」
「あなたが約束を守ってくれるなら、私も日本のキャリア(通信事業者)をつれてくるから」
そう答えた言葉どおり、孫は200億ドル(約1.75兆円)を投じてボーダフォンを買収した。ジョブズとの約束を果たしたのである。
志高く 孫正義正伝
行動力がスゴイ。思い立ったら即行動。
それから交渉力。引用した会話がどこまで正確に表現されているかわからないが、ほぼノー準備でスティーブ・ジョブズに会いに行くなんて正にクレイジー。
2006年にボーダフォンを買収して、この2006年にiPod nanoを発売している。そしてまた同年2006年に商号を「ソフトバンクモバイル株式会社」へ変更。ブランド名も「Vodafone」から「SoftBank」へ。圧倒的なスピード。
そして2007年には携帯電話契約の月間純増数でドコモ、auを抜いて1位。
柳井会長
ソフトバンクは、自動翻訳機のライセンス販売、ゲームソフトの流通、PCとLANのプロバイダー、インターネット投資、ADSLの普及、固定電話企業の買収、携帯電話企業の買収と、主力の事業を変化させてきました。今のソフトバンクの姿を見ると、その時々の事業展開は正解だったと解るでしょう。しかし、その時々にに常に一貫性のある事業展開をしているように見えるかというと疑問があります。本来は、常に一貫性のある事業展開をしているように見えることが大切だと思います。(柳井会長)
志高く 孫正義正伝
解説でファーストリテイリングの柳井正会長が言っていた言葉。
「その時々で正解だった」けど「常に一貫性があるように見えることが大切」という言葉が印象的。
「常に正解ではなかったけど正解だった」と解釈。
常に正解であるように見えていることは必須ではないということでしょうか。
ただ柳井会長がおっしゃるように、常に一貫性があるように見えていないと、一緒に働く仲間たちが同じ方向(ビジョン)を描いて進むことが困難になると思った。
しかし孫正義の人生、既存の大きな勢力に立ち向かって独占状態を変えてきた行動が、本当にスゴイと思いました。